太宰 治 / 人間失格

「恥の多い生涯を送ってきました」という書き出しはあまりにも有名なのではないでしょうか。
太宰治の遺作として、出版されたこの作品は今尚若い人を中心に高い人気があります。
60年近くまえの作品なのにも関らず今も受け入れ続けているのは強く訴えるものがあるからでしょう。

太宰治自身がモデルになっている主人公が語るストーリーは幼少期、青年期、そして末期と区切られています。
誰からも愛されるかわいらしい幼少の主人公が抱える心の闇が浮き彫りになる幼少期を経て。
誰もが振り向く美少年となった青年期。主人公はそこで大きな人生の転機を迎えることとなる。
絵描きを目指していた青年は、ボタンの掛け違い一つからどんどんと人生が悪いほうへと転がりこんでいくことになる。

前途揚々な大学生として優秀な成績を収めていた主人公は1人の悪友によって人生が大きく変わる。
そして、酒と女に溺れた青年は自殺未遂の末に1人の女性を殺してしまうことになる。
物語の結末である末期は好転しかけた主人公の人生がその生き方ゆえに廃人にまで陥ってしまうリアルに書いている。
誰しもが心のどこかでこの主人公のことをバカにしつつ、否定できずにいる。
人間の人生における幸せとは何かを深く考えさせる一冊です。

 

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